英語イディオムの考え方 他動詞+副詞(1~2)

英語イディオムの考え方 他動詞+副詞(1)

他動詞は目的語を取ります。副詞は修飾語です。したがって、他動詞+副詞全体で動
詞の働きをし、目的語を取ります。目的語の位置に注意。代名詞の場合は必ず他動詞
と副詞の間に入れます。

他動詞 + 副詞 + 名詞
他動詞 + 名詞 + 副詞
他動詞 + 代名詞 + 副詞

前回自動詞+副詞のtake off( 離陸する)をやりました。今回は他動詞+副詞のtake
off ~, take ~ off
(~を脱ぐ)を取り上げます。目的語が間に入るtake ~ offで考
えるとわかりやすいです。take a coat offを例に取ると、 take a coatは「コートを
運ぶ」、副詞offは前置詞offの目的語「身体」が省略されていて「身体から離れて」。
「コートを身体から離して運ぶ」から「コートを脱ぐ」となります。

他動詞+副詞のイディオムの中には、元々は他動詞+目的語+前置詞+目的語で、そ
こから前置詞の目的語が省略されたものが含まれます。これも応用が利く考え方です。

反意語のput on ~, put ~ on(~を着る)も全く同じ考え方です。put a coat onの
場合、 put a coatは「コートを置く」、副詞onは前置詞onの目的語「身体」が省略
されていて「身体に接触して」。「コートを身体に接触させて置く」から「コートを着
る」となります。


英語イディオムの考え方 他動詞+副詞(2)

他動詞+副詞(1)で、他動詞+副詞のイディオムの中には、他動詞+目的語+前置
詞+目的語から前置詞の目的語が省略されたものが含まれると言いましたが、今回も
その続きです。

get[put] across ~, get[put] ~ across(~を理解してもらう)は前回同様、目的語が間
に入るget[put] ~ acrossで考えた方がわかりやすいです。 get[put] my idea across
を例に取ります。このgetは「~を移動させる」です。get[put] my ideaは「私の考
えを移動させる[置く]」副詞acrossは前置詞acrossの目的語(渡らせる物)が省略さ
れています。

例えば、put my idea across the riverであれば、「私の考えに川を渡らせる」となり
ます。この川が自分の考えを伝える相手との距離感という抽象的なイメージになりま
すが、必要ないので省略されています。したがって、get[put] my idea acrossは「私
の考えを渡らせる」から「私の考えを理解してもらう」となります。

具体的に伝える相手を示す場合は、前置詞toが必要です。get[put] my idea across to
himは「私の考えを彼に理解してもらう」です。get[put] ~ acrossはcommunicate,
conveyで書き換えられます。したがって、get[put] my idea across to him =
communicate[convey] my idea to himとなります。

getには自動詞もあるので、考えを主語にして、My idea got across.とも言えます。こ
の自動詞gotは他動詞の目的語(それ自身)が省略され、副詞acrossは前置詞across
の目的語(自分の考えを伝える相手との距離)が省略されています。「私の考えはそれ
自身を渡らせた」から「私の考えは理解してもらえた。」となります。このあたりは自
動詞+副詞(1)と(2)でやった内容の復習になりますね。putには自動詞の表現
はありません。